ゴープリ4-36
「『Go! プリンセスプリキュア』と同じく、ライプリゼロの世界でも新たなプリキュアが登場しようとしていた
今回はその戦いを振り返っていこう………」


というわけで今回はライプリゼロの第2話
まぁ0話もあるので事実上の3話ですが

そういえばこのたけ坊日記、3月5日で7周年を迎えるんですよね。(Yahoo!ブログでの活動も込み)
多分、その日はそれを記念した記事を書くかと
では、早速小説を



ライブスタープリキュア・ゼロ
#02 門倉音夢


「新しいライブドール?」
「うん、輝も仲間がいた方がいいでしょ
僕達じゃ全然、戦力にならないし………」


その日、スーノとルーノが輝に見せたのは見知らぬライブドールであった。
2匹が言うには、ここ数日イーヴィルの攻撃は激しくなってきている。
そこで2匹は自らの祖国の技術を結集させ、急ピッチでもう1つライブドールを制作したのであった。


「このドールはギャラクシーとほぼ同一性能を持っている
きっとこのドールに見出された者は輝の心強い味方になってくれるよ!!」
「それはいいけど………
そんな私のように誰かの為に身を顧みず、戦ってくれる子なんているのかなぁ………?」
「難しいかなぁ?」
「うん、無理に押し付けるのは良くないと思う
だから、少なくとも今は………1人で戦いたい」
(私は夢見がちだから、戦う選んだけど
普通の人間が見知らぬ誰かの為に戦うなんて………有り得ないでしょ………)


そう、こんな誰かの為に戦える……なんて馬鹿げた事、常人だったら、やりたくないに決まっている。
誰かの為に戦うぐらいなら自分の夢の為に懸命に頑張るのが当たり前
もし、そんな事が出来る人間がいるなら、それは余程の暇人……夢を持たない空っぽな人間である何よりの証拠になるのは間違いないのだから………


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数日後
車椅子を使いながら、音夢は人通りが比較的少ない市街地を歩く。
いや、実際には歩いてはいないのだが

「ギャラクシーは寂しくないのかな………?」

妖精こそいるものの戦力にはならなそうであったし、彼女以外にプリキュアはいなさそうである。
彼女はたった1人で戦っているのかもしれない。
そう思うと、何故そこまでして彼女が戦い続ける理由が分からなかった。

単純に『地球を支配されたら困るから』『地球が大好きだから』という理由なのかもしれない。
でも、自分にはギャラクシーがそれ以上の何かを求めているようにも思えたのだ。

「ギャラクシー………アナタは一体何を求めているの………?」

そんな事を考えると、爆発が発生する。
どうやらまた、イーヴィルが現れたようだ。
しかも、その場所はかなり近いようであった。

「あの爆発は………!!」

既に周りの人間は怯えからか逃げ出している。
しかし、輝はギャラクシーと会えるかと思い、無謀にもそこへ突撃していった………

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「仲間……ねぇ………」

仲間が欲しくないわけじゃない。
正直、この戦いに対し、心細くなる時もあった。
だが、危険な戦いに誰かを巻き込むのはやはり、気が引けるのであった。

「どうすれば………!? ウワァッ!!」

突如、銃撃が襲い掛かる。
予想だにしていなかった不意打ちに輝は直撃こそ避けたものの、かすり傷を負ってしまった。

「この攻撃は!?」
「やはり現れたな、正義のライブプリキュア
この不意打ちに対し、かすり傷程度で済むとは………やはり只者ではないな」

そこに現れたのは黒ずくめの衣装を纏った少女であった。
変身をしていない自分の事をライブプリキュアと呼ぶとは、まさか………

「アナタは……?」
「気配で分かるぞ
お前がプリキュアだという事は
変身はしていなくても、常に持っているスパークの気配で分かるお前がキュアギャラクシーか………」
「アナタ………誰? イーヴィル?」
「この女から同族の臭いがする
そして同族にして……敵!!」
「話を聞きなさいよ………ってそれは!?」
[イヴィルライブ! バトラー!!]

謎の少女はドールをライブし、姿を変える。
それは外見の印象こそは多いものの、輝と同じプリキュアのようであった。
両手にはトンファーが握られていた。

「私の名はキュアバトラー……」
「キュア………って事はアナタもプリキュア!?」
「でもあの子、敵っぽいよ……」
「同じプリキュアなら話し合えるかも!!」

そう言って、一歩踏み出すギャラクシー
しかし、バトラーはイーヴィルが共通して持っているショットガンを使って発砲していく。

「!?」
「地球人は度々、国同士で戦争していると聞く
プリキュア同士で争っても、何ら不自然な事ではないだろ?」
「そんな………!!」
「君も誰かの不幸の為に戦っているの!? プリキュアなのに!?」
「誰かを不幸にするのが『善行』だろうと『悪行』であろうと関係ない
私はただ『使命』を全うするだけ
『正義』なんて言葉は飾り物に過ぎん!!」
「そう……だったら遠慮はしない
ていうか女の子なのに『バトラー』なの?」
「私は造られた存在………性別なんて取って付けたもの
バトラーだろうとメイドだろうと関係ない」
「フーン、まぁいいや
人の不幸を願う奴を倒すだけよ!!」

そういって輝はギャラクシースパークを取り出す。

[プリキュライブ! キュアギャラクシー!!]
「プリキュア! ギャラクシーライブ!!
ギャラクシィィィィィィィィィ!!!」

輝はギャラクシーに変身
その姿を見て、バトラーはニヤリと笑う。

「待ってたぞ、その姿を
私はお前のその力のルーツを知りたい……!!」
「え?」
「お前の事から話を聞いた時から疑問に思っていた
何故、お前は誰かの幸せの為に戦う?
お前の為にはならないだろ?」
「幸せは跳ね返ってくるものだからよ!!
誰かを幸せにすれば、自分も幸せになれる……私はそう信じてる!!」
「幸せは……跳ね返る……」
「アンタみたいに人を傷つける人間には分からないだろうね」
「つまり……他人を幸せにしたい想いこそがお前の力のルーツという事か」
「砕けて言えばそうね」
「だから人の不幸を願うイーヴィルは弱いという事か……なるほどな」

何かに納得したバトラー
彼女にしてみれば『他人の幸せ』など自分にとってはどうでもいい事であり、その為に戦うギャラクシーの行動は驚きであったのだ。

「成程、それでイーヴィルの中でも指折りの実力者を倒しているのだから、大したものだ
だが………!!」

バトラーはトンファーを投げつける。
トンファーはブーメランのように激しく旋回しながら、ギャラクシーに襲い掛かる。

「キャッ!!」
「人間はやはり弱い
強靭な身体を持つイーヴィルには到底勝てない
今まで戦ってきた奴は相当、手を抜いていたんだな………」
[カスタムライブ……! イヴィルバルカン!!]
「フンッ!!」

バトラーの右腕にバルカン砲が装着される。
砲門から乱れ玉が放たれ、ギャラクシーが吹き飛ばされる。

「ケホッ、今のは………!?」
「お前の使うチェンジファッションを参考にして、作ったらしい
お前のように状況に合わせた戦いも出来るという事だ」
[カスタムライブ……! イヴィルスティンガー!!]

右腕に巨大な爪のような武器が装着されたバトラーはそれを使ってギャラクシーを引き裂く。
ギャラクシーの服の一部が切り裂かれ、ギャラクシーは頬を軽く赤らめてしまう。

「くっ………!!」
「終わりだ」
[イヴィルフィニッシュ!!]

爪から衝撃波を放ち、ギャラクシーを攻撃するバトラー
攻撃を受けたギャラクシーは爆発に包まれ、地面に叩き付けられる。

「キャアアアアアアアアアッ!!」

あまりの猛攻に倒れてしまうギャラクシー
今までの相手とは桁違いの敵………
同族であるプリキュアが敵に回す恐ろしさを輝は初めて知ったのであった。

「トドメだ………!!」
「待って!!」

車椅子を懸命に動かしながら、バトラーの前に立ち塞がる音夢
もう理屈なんかじゃなかった。
彼女は本能的にギャラクシーを庇っていた。

(音夢……!!)
「タダの人間を殺すのは性に合わない
消えろ………!!」
「嫌だ!!」
「情けは無用という精神か
いいだろう ならば死ね!!」

そう言って、バトラーはイヴィルスティンガーを振り下ろした………!!

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と、その時であった。
ルーノが持っていたライブドールが突如、光りだす。
するとライブドールは音夢の胸にまで来ると、さらに輝きを増していく。

「これは………!?」
[プリキュライブ! キュアコスモ!!]
「え? ええ!?」

「こ、この姿は!?」

光に包まれ、その中で姿を変える音夢
光が消え、現れたその姿はキュアギャラクシーによく似たものであった。
いや、よく見ると違う。
あちらはピンクのパーツが多かったが、こちらは白や水色といった色のパーツが多く存在している。
どうやら、あちらとは対を成す存在であるようであった。

「来た!! ギャラクシーと双璧を成す、第二のプリキュア!!
その名もぉぉぉぉぉぉぉ!! キュアコスモ!!」
「キュア……コスモ?」

変身できた事に驚く音夢
しかし、もう1つ驚いた事は………

「立ってる………?
私、地面に立ってる……!?」

生まれて初めて地面に立つ感触を知り、戸惑う音夢、いたコスモ
ずっと待ちわびていた事がまさか現実になるとは………!!

「凄い、凄いよプリキュア!!
まさか足の病気を治せるなんて!!」
「これでプリキュアは2人
さあ、戦って!!」
「戦う………私がアイツを………!?」

戦いのノウハウは散々、ギャラクシーとの戦いを見て何となく理解している。
ギャラクシーが戦えない今、私が戦うんだ!!
ハァァァァァァァァァァッ!!」

渾身の力で拳を突き出すコスモ
その攻撃はバトラーの腹、ど真ん中に命中するが………

「………何だ? これは?」
「いった~!?」

今まで感じた事のない痛みがコスモに襲い掛かる。
タンスの角に足の指をぶつけた時と同じ位、いやそれ以上に痛烈な痛みがジワジワと襲ってきたのである。

「手の骨、折れたぁ!? すっごく痛い!!」
「お、お、落ち着いて!!」
「そうだ!! 銃なら銃なら痛くないよ!!」
「そっか! 引き金を引くだけでいいもんね!!
最初から遠くから攻めれば良かったよ~♪」

安堵した様子で銃を構えるコスモ
しかし、一回引き金を引くと、反動で逆にコスモがふっとばされてしまった。

「おわ~!! 反動ヤバーッ!!
ちょっと、銃は初心者向けの武器じゃないの~? こんなの絶対おかしいよ………」
「も、もしかしてこの子………」
「戦闘センスが壊滅的………?」
「ウソッ、プリキュアに選ばれた者で戦闘センスがないなんて、万が一にも有り得ない事なのに………!!」
「え、私ってもしかしてポンコツキャラ……?
私ってそういう路線のキャラだったの………!?」
「何をしている?」

あまりのグダグダな戦いっぷりに痺れを切らしたのかショットガンを乱射させるバトラー
コスモは慌てた様子でバトラーに話しかける。

「ちょっとタンマ!!」
「何?」
「いや、初回サービスというか何というか………
ちょっとタイムくれない?」
「………お前、ふざけているのか?」
「ち、違うよ!!」
(どうして………!?
どうしてイメージ通りに身体が動かないのよ………!!)
「そもそも命懸けの戦いで『タンマ』だと………?
戦いをお遊戯と勘違いしてないか………!?」
「ですよね~~~」
「私はお前のような半端な人間が一番、嫌いだ!!
お遊戯なら地獄で勤しんでろ!!」
[カスタムライブ! イヴィルウイップ!!]

バトラーの右腕に銀色の鞭が装着される。
鞭を撓らせると、バチバチが電流が周りを迸る。

「ちょーっ!? 鞭!?
ちょちょちょ、それはかなりヤバい武器だから!!
ヘタすればエロい路線へ突っ走っちゃう系の武器だから!!
プリキュアってそういう路線のヒーローなの………?」
「戦闘中にゴチャゴチャ話すな!!
時間を稼いでいるつもりか!?」
「バ、バレてるー!?」
「トドメだ!!」

「地獄へ消えろ!!」
「ハッ!!」
「え………!?」

どうやらギャラクシーがバトラーの必殺技からコスモを庇い、直撃を受けたようであった。
電撃を帯びた鞭による鋭い一撃がギャラクシーを苦しませた。

「キャアアアアアアアアアッ!!」
「ギャラクシーさん!!」

地面が叩きつけられたギャラクシーの変身が解ける。
そこには輝の姿があった。

「え……輝………!?」
「う……音夢………」
「どういう事………!?」

いつも快活で陽気な輝
そのイメージはギャラクシーとは真逆なものであった。
輝がギャラクシーだと認めるのは今の自分にとっては余りにも受け入れがたいものであったのだ。

「輝が……キュアギャラクシー……?」
「弱くても仲間を庇う………これも『幸せを守る』行為というわけか………
私には理解できん」

今のギャラクシーを見て、確信した。
他人の幸せを守る為に戦うのは確かに己を強化させる上では重要な事なのかもしれない。
だが、それは同時に自らの最期を早めてしまう恐れもある。
幸せが跳ね返ってくる前に自分自身が滅びたら、意味がない
そんな跳ね返ってくるか分からないものに縋るぐらいなら、そんな根拠のない力は不要であった。

「今度こそトドメだ
死ね、正義のプリキュア………!!」
「や、やめてーっ!!」

コスモは半泣きしながら、両手を前へ突き出す。
もうヤケクソである。 だが気付けばギャラクシーよりも前に出ていた。
すると両手から光が迸る。

「え!?」
「これは………!?」

両手から虹色の光線が放たれた。
あまりに予想外な攻撃の為、回避できず、バトラーは大打撃を受けてしまう。

「この威力……貴様は力にムラはあるようだが、相当の実力を持っていると見た
腐ってもプリキュア、というわけか」
「え………え!?」
「このダメージは甚大………
一時退却だ…………」

バトラーは捨て台詞を吐きながら、その場を去っていく。
コスモは目の前で起こった事を信じられないようにしながらも変身を解く。
どうやらエネルギー切れであるようだった。
気付くと

「私が………プリキュア………!?」

 

to be continued........